紫の花束

フルートとピアノをやっています。

🎼フルート【横笛初心者の脅威的な上達】

 

世の中には、フルートを上達させるために、さまざまな練習法があります。

 

今回は、表現面、技術面、そして耳などと全体的な上達に繋がる練習方法をとあるエピソードを交えて紹介します。

 

 

💜お祭りの龍笛を吹くことになった同僚

 

昔、私がいた職場で雅楽をやっている上司がいました。

 

白髪頭のちょっと天然が入った、とても人のいい上司です👴

 

ある日、職場主催のお祭りで雅楽演奏をすることになりました。

 

雅楽は演奏者が少ない為に、常に人手不足💦

 

私自身、上司から龍笛をやってみないか聞かれたことがありましたが、過去に龍笛を試奏した時に、フルートとはまた違った吹奏感で、音が全く出ませんでした。

 

10分くらい練習すれば、音を出せるようになるでしょうが、フルートを吹くための、アンブシュア(唇全体の状態)が崩れると思った私は、丁重にお断りしました。

 

(丁度この時,別のイベントででフルートを吹くことが決まっており、数年のブランクを取り戻すため、練習している最中でした。)

 

上司が「困った。困った💦」と悩んでいると、同僚のRさん🙍‍♂️が休憩から戻ってきました。

 

上司「おぉ‼️R君、丁度良いところにきた!今度,お祭りで雅楽をやるんだけど、龍笛が足りなくて、君、吹いてみないか?」

 

目をキラキラさせて、上司はR君を捕まえます。

 

ドラム以外の楽器の経験があまりないと言いつつ、上司に指導するからとお願いされたRくんは、結局、そのお願いを受けいれました。

 

上司は大喜びし、「後で龍笛を教えるわぁ」と言って、意気揚々と出ていきました。

 

私は内心、気の毒に思っていました。

 

そもそも本番まで、2ヶ月しかありません。

 

そんな短期間で上達するわけないし、雅楽は私たちが知る西洋の流れを汲む音楽とは全く異なる音楽だし、譜面を使います。

 

しかも龍笛は篳篥と掛け合う部分が多く、かなり目立ちます。

 

前途多難に思えた龍笛の練習は、演奏会当日、Rさんの驚異的な上達で、その予想を大きく覆しました。

 

💜メキメキ上達する龍笛

 

Rさんは上司の指導を受けつつ、仕事の合間に龍笛の練習に励んでいました。

 

なかなかに苦戦するRさん。

 

音を出すのもままならないようでした。

 

当時、私とRさんの奥さんのMちゃんとは同い年で、同じ部署に所属していました。

 

私「Rさん、大変だね。横笛ほとんどやったことないのに、急に龍笛だなんて…。私、横笛の中で龍笛が一番難しいと思う。フルート経験のある私でさえ、音が鳴らせなかったし、酸欠になったもん。」

 

M「そうなの〜。Rさん、家でも譜面と睨みっこしてるの〜。もう、頑張れっていうしかないw」

 

 

そんな会話をしていまいたが、日を追う毎にRさんの音が変わってきました。

 

職場主催のお祭りなんで、勤務中の練習をゆるさていたこともあり、毎日、Rさんの練習する音を聞いていました。

 

だからこそ、日に日に野太く、安定していくRさんの龍笛に内心、驚きを隠せずにいました。

 

更に音程も安定しているのです。

 

初心者の場合、音を出すことに精一杯で音程が不安定になります。

 

楽譜通りに音を鳴らせていても、それぞれの音で変にピッチが音が高くなったり、低くなったりするので、音痴に聴こえてしまうわけです。

 

基準となるピッチの中で、それに適した音程感覚で演奏することが、初心者には難しいのです。

 

しかし、本番に近づくにつれて、音程も安定してきているのです。

 

そして、本番では始めて2ヶ月とは思えない演奏で、龍笛を吹き切りました。

 

Rさんはどの様に練習して、驚異的な上達を見せたのでしょうか?

 

 

💜プロの演奏に合わせて吹く

 

彼が演奏した曲はそんなに難しいものではありません。

 

細かい動きは殆どないし、基本的に同じメロディーの繰り返しで、譜面的には初心者でも十分演奏し得るものです。

 

しかし、だからこそ誤魔化しが利きません。

 

同じ楽器の中でも、同じ旋律を吹くのに、篳篥と一緒に同じ旋律を吹かねばならないところが沢山あるので、誰かがピッチが高くなったり、低くなったりすると、そのズレが目立ち易いのです。

 

だからこそ、それぞれの音程感覚(音から音への距離感)が一致してないと、一気に演奏が聴き苦しいものになってしまいます。

 

これって1人で練習しているとなかなか分からないものですが、彼の賢いところは、プロの演奏を聴きながら練習していた所です。

 

音程感覚というのはイメージがとても大切になってきます。

 

彼は毎日プロの演奏を聴き(インプット)、同時に自分も演奏する(アウトプット)する事で、無意識にプロの演奏と、自分の演奏のズレを修正していったんだと思われます。

 

更に演奏の細かいニュアンスも自然と身につけていき、より音楽的な演奏になっていきました。

 

彼の中で明確な演奏イメージが出来上がっており、さらに他の奏者も同じCD(宮内庁の雅楽演奏)を模範としていたために、それぞれの演奏のイメージ(+音程感覚)が一致した事で、素晴らしい演奏ができたのだと思います。

 

 

 

💜プロの演奏の真似をする

 

プロの演奏に合わせての練習はフルートにも、他のどの楽器にも効果のある練習です。

 

完全に同じようにはできなくても、プロの素晴らしい、良い演奏に近づけようと試行錯誤し、練習することはとても効果があります。

 

プロの演奏を聴くと、色々と気づくことが沢山あります。

 

例えば、ブレスに注意して聴くと、楽譜上では休みなく音符は続いていて、ブレスをするなら瞬時にしなければならなさそうな所を、一拍分もブレスを取るために時間を使っていたりします。

 

でも、聴いていておかしくないのはプロが音楽的なフレーズ感を意識して演奏しているからです。

 

そういったフレーズ感や細かなニュアンス、溜めるところ、吹き込むところ、抜くところなど、勉強になるところが沢山あります。

 

私は、エチュード(練習曲)などのあまり聴き馴染みのない曲の譜読みをする際に、模範演奏の中で自分が真似しやすかったり、好きな演奏を探して、聴く様にしています。

 

その際に、ブレスの位置やためる所やためる所など楽譜に書いていき、ある程度吹けるようになったら、模範演奏と一緒に演奏したりします。

 

時には自分の演奏を録音して、模範演奏と聴き比べてみたりします。

 

時間的に一緒に吹いたり、聴き比べる間も無くレッスンになり、次の曲へと進んでしまうこともありますが、この一通りの流れが出来た時にいくレッスンでは、先生に褒められることが多いです。

 

「曲のイメージがちゃんと掴めてるね。」

 

って言われます。

 

模範演奏とは違った演奏表現を指導されることもあります。

 

先生の音楽性の部分が違うのもあるかもしれませんが、大体は演奏技術が未熟なために、演奏している中で辻褄が合わなくなっている事があります。

 

「〇〇さんはこういった演奏で、かっこよかったから真似して吹いたのに、なんで先生は‥」

 

って思うかもしれませんが、割とへんてこりんな演奏をしていることが多いです( ´ ▽ ` )ノ←体験談

 

そういう時は自分の演奏技術が未熟なんだと思って、先生の言う事をしっかり聞いておきましょう。

 

プロの中にはあえて極端に演奏したり、アレンジして一般的でない演奏をする事があります。

 

そう言う事もあるので、一般的な表現を教えてくださっている場合もあるのです。

 

それでも真似をするというのはとても良いですし、良い演奏を沢山聴くと言うことは、耳を肥やすことにもつながります。

 

💜最後に

 

プロの演奏の真似してたら、個性がなくなって自分の演奏ができなくなると思う人もいるかもしれません。

 

安心してください。

 

その時点では、個性が出せるほどの演奏技術を我々は持っていませんし、音楽的なセンスも養われてはいません😊

 

上達していけば、自然とこう吹きたいとか出てきます。

 

表現の引き出しを増やすと言う意味で、私自身、沢山の演奏を聴いて真似していきたいとおもいます٩( ᐛ )و