紫の花束

フルートとピアノをやっています。

🎼フルート【200万のフルートを買った人の話】

 

3年ほど前の話です。

 

昔の職場で、仲が良かった主婦のA子さんがいました。

 

A子さんは50代半ばの小柄で愛嬌たっぷりの可愛らしい方でした♡😊♡

 

勤務している部署は違うものの、休憩時間などはいつもお互いに他愛のない話をしていました。

 

そんなある日の事・・・

 

職場の給湯室で洗い桶に溜まっているコップを洗っていると、ひょっこりA子さんがコーヒーを入れに来たので、そのまま雑談タイムに・・・⏱

 

A 「ねぇ。紫乃ちゃんって、フルートやってたよね?」

 

紫「はい。やってますよ🎶」

 

A 「あのね。私の親戚の人がね。趣味でフルートを始めたみたいなの。」

 

紫「そうなんですか!いいじゃないですか〜」

 

大人になってから、趣味で楽器を始める人は多く、特にフルートはコンパクトですし、取り組みやすい楽器でもあるので、親戚の方がフルートを始めたと聞いても、私は特に珍しくは思いませんでした🙄💭💭

 

A「それで、フルートを買ったみたいなんだけど・・・」

 

紫「あ〜。やるからには楽器必要ですもんね〜。」

 

この時は、楽器屋さんで初心者の方でも音が鳴りやすいYAMAHAのStudentモデルのようなフルートか、ネットの格安のフルートを購入したんだろうと思っていたのですが・・・

 

A「その人ねぇ。200万のフルートを買ったんですって。」

 

紫「へッ?」

 

コーヒーカップを洗い終え、自分も一息入れようと、コーヒーを入れていました。

 

しかし、お砂糖やミルクを入れようとして、耳に入ってきた予想外の話に思わず、手が止まります😳❕❗️❕❗️

 

A「楽器って、やっぱりお金かかるのねぇ( ,,°꒫°,, )」

 

紫「えッ、いや、あの。200万ですか?」

 

聞き間違いかと思い、再度A子さんに確認。

 

ビックリしすぎて、この時の私は、かなり動揺していました(・゚д゚`≡・゚д゚`)

 

A「そうそう。200万。紫乃ちゃんの楽器もそれくらいするの?」

 

私は思わず、かぶりを振りました。

 

 

紫「ま、まさかΣ(゚д゚;) 私は定価だと50万ですけど、中古で30万位で購入したやつですよ!」

 

A「そうなの?」

 

紫「そうです!そうです!・・・因みにその親戚の方は、昔、吹奏楽部でフルート吹いてたとか・・・」

 

A「全然!初めてやるんですって。」

 

更なる衝撃💥

 

紫「えッ!?初めてで、いきなり、そんな高いの買われたんですか?」

 

A「やっぱり高いのね。その人、楽器屋さんに行ってね。色々見たらしいんだけど、なんか有名なとこの楽器らしくて、由緒あるみたいな」

 

絶対そこの楽器屋さんに上手いこと丸め込まれてるわぁ・・・😑💭

 

紫「はぁ。由緒ある・・・。」

 

由緒あるフルートメーカーを頭の中で導き出そうとしましたが、どのメーカーが老舗かなんて事までさっぱり分かりません╮( •́ω•̀ )╭ワカンネー

 

村松辺りか・・・🤔🙄😑

 

 

A「えっと、ポール・・・みたいな名前の外国の楽器なんですって」

 

まさかの海外製!?

 

紫「ポール・・・パウエルのことかな?」

 

A「あ、そうそうそんな感じの」

 

紫「パ、パウエルの200万の楽器・・・。そっか、パウエルならハンドメイド銀で200万はするな。うん。」

 

国内の楽器で、あんまり200万の総銀製の楽器を見た事がなかったので、中古で金の楽器でも買ったのかと思いましたが、パウエルだったら納得しました( ゚д゚)ナルホド!

 

この時は12月の半ばくらいで、給湯室には暖房器具が一切無く、かなり冷え込んでいたこともあってか、まだ一滴も飲んでないのに、いつの間にかすっかりコーヒーは冷めていました☕️❄

 

話を終え、A子さんが仕事に戻った後も、動揺が収まらず、しばらくカップの中のコーヒーの黒い湖面に写った自分の顔をじっと見つめていました☕👀

 

(コーヒー冷めちゃったなぁ。・・・200万。お砂糖もブライトも溶けないなぁ。・・・パウエル。)

 

『200万のパウエル』が頭の中をずっとめぐり続けていましたw

 

楽器はお金がかかるとはいえ、趣味で、いきなり200万というのは、なかなか金銭面的にハードルが高いですし、それにフルートの上位モデルだと、初心者モデルのように簡単には鳴ってくれないし、扱いにも苦労するだろうなと思いました。

 

 

別に初心者の方が高級なフルートを買うなという訳ではありません🙅❌

 

吹きやすい初心者モデルを買っても、少しの息で簡単に音が鳴る分、吹き込むことができないので、1年も吹き続ければ、物足りなくなってきます。

 

なので、2本目はだいたい上位のモデルになるし、高い買い物になる為、一生涯を共にすることを考えて、購入される方が殆どです。

 

色んなメーカーを渡り歩いて、何本も吹き比べて、自分にピッタリな相棒を探すのが一般的だと思っていました。

 

あとは、買い替えを見越して、最初から頭部管銀製以上の楽器を買われることもありますが・・・

 

それが、まさかの1本目からの200万‼️

 

だって総銀製だって50万少しで買えるんですよ!

 

別に高いからって、その人にとっていい楽器とは限らないし・・・

 

思わず、固まってしまいましたΣ( ˙꒳​˙ )

 

✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*

 

まぁ、フルートは楽しいし、価格の問題じゃないよね!

 

楽しんでもらいたいなー‪( ˘ᵕ˘ ).。oO

 

✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*✩࿐⋆*

 

なんて、表面上は取り繕いながら、めちゃ羨ましかったです(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ - ᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)

 

その財力を少しでも分けていただきたい🙇‍♀️🙏

 

 

 

 

そして、その話から半年ほど経ち、桜も散り、緑が生茂る、温かな季節になっていました。

 

私はその日も同じように、給湯室で洗い物をし、コーヒーを入れていました。

 

冷たい物が苦手なので、ホットコーヒーを作り、ブライト(ミルク)を大量に入れ、3gのお砂糖を入れ終えた時・・・、

 

A「ねぇ、ねぇ。紫乃ちゃん」

 

ひょっこりと給湯室に顔を出すA子さん。

 

紫「あい。どうしました?」

 

A「前に私の親戚の人がフルート買ったって言ってたじゃない?」

 

紫「あぁ。200万の・・・(パウエルの楽器🥺)。」

 

忘れるはずがない衝撃的な話。

思い出した瞬間から心臓がバクバクとなりだしました(;´Д`q)ドキドキ

 

A「そう!」

 

紫「どうですか?半年くらい経ってますよね。大分吹けるようになったんじゃないですか?」

 

動揺を見せまいと、A子さんにもコーヒーを入れながら、その後の経過を聞きました🙎💬👂

 

A「それがね。押し入れの隅に追いやられてたみたいなの」

 

紫「えっ!?」

 

思わず、給湯室に響くくらいの大きは声がでました💦

 

A「なんか、音を出すのが難しかったらしくて、吹かなくなっちゃったんですって。」

 

私の反応を気にすることなく淡々と続けるA子さん。

 

マイペースな人です😗

 

紫「あー。横笛は難しいですもんね。(しかも200万のパウエルだし、総銀製ともなると吹きこなすのもなかなか・・・)」

 

A「そしたらね。その人の姪っ子ちゃんが中学の吹奏楽部でフルートやることになったんだって。」

 

紫「・・・・・・!?。あ、ということはぁ・・・」

 

ちょっと、頭が追いつかなくなってきてます。

脳内大混乱ᐠ( ᐝ̱ )ᐟ

 

A「その子にあげたみたいなのー。いいなー。私が貰っとけば良かったぁ。」

 

私「・・・・・・・・・。(その人の姪っ子になりたかったー😭💦)」

 

結局、フルートを続けること無く、姪っ子さんに譲渡されたという話に呆気に取られました( ・д・ ポカーン…

 

吹奏楽部で、中1の女の子がいきなりパウエルの200万のフルート・・・

 

 

な、なんて、羨ましいんだ(´TωT`)

 

多分どれだけ凄い楽器を貰ったのか分からないかもしれないけど、どうか、大事に可愛がってあげて欲しい!!

 

そう、切に願いました(⸝⸝o̴̶̷᷄ ·̭ o̴̶̷̥᷅⸝⸝)

 

 

こんな事があるんですね。

 

 

本当に羨ましかったです🥺✨

 

きっと、その人たちは前世でめちゃくちゃいい事したんだろうと、自分を納得させましたw

 

あー、羨ましい(´-ω-`)イイナァ

 

A子さんとは仕事を退職してから、お会いする事も、連絡する事も次第になくなってしまったので、その後の親戚の方の姪っ子さんについて、聞くことはできません(´・ω・`)

 

あれから数年経ち、その姪っ子さんも高校生くらいになっていると思います。

 

こんなに素晴らしい楽器に巡り会えるご縁なんて、そうそうありません‼️

 

フルートを続けていることを願うばかりです( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )